
公的資金
パリ協定以降、日本は世界最大規模の化石燃料向け公的金融の提供国の一つとして、2020年から2022年の間、年平均69億米ドルをこの産業に提供してきました。同期間のクリーンエネルギー向け融資の4倍以上に相当します。
世界的に見ても、国際協力機構(JICA)、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)、日本政策投資銀行などの日本の国際金融機関は、化石燃料拡大を支える主要な資金提供機関となっています。
中でも国際協力銀行(JBIC)は突出しており、日本の海外石油・ガス事業向け公的融資の55%を担っています。2024年だけでも、JBICに帰属する排出量はCO₂換算で4億800万トンに達しました。これは仮にJBICを一国とみなせば世界第20位の排出国に相当し、フランス・英国・イタリアの年間排出量を上回ります。
G7各国が2022年末までに海外化石燃料事業への直接的な公的資金提供を終了することに合意したにもかかわらず、JBICはこの方針を無視し続け、日本がこのコミットメントを表明した2022年末以降だけでも30億ドル以上を化石燃料事業に投じています。
富裕国がクリーンエネルギー・トランジション・パートナーシップ(CETP)に署名して以降、世界の化石燃料への公的資金は急速に減少し、その資金提供の削減率は78%に達しています。これらの国々には依然として再生可能エネルギーの拡大が求められるものの、公的資金を気候目標と整合させる方向に動くなど、世界的な転換の動きも見られます。
しかし、日本は気候変動対策に向けた国際的な進展を妨げ、むしろ化石燃料への資金提供を強化しています。
2021年4月、日本はアジアでのLNG市場拡大を目的として、100億ドル規模の公的・民間金融支援を含む政策パッケージを発表しました。
ガスや石炭には拡大の余地がないとの国際的な認識が広がる中、日本はJOGMECの権限を拡大し、LNGの中流インフラに関わる日本企業への融資を可能にしました。2021年には、JBICはオーストラリアのBarossa ガス田開発事業に対して3億4,600万ドルの融資を承認しました。さらに、先住民族による強い反対運動が続いているLNGカナダ輸出ターミナルに対しても、8億5,000万ドルの融資を承認しています。


世界的に化石燃料拡大を終わらせるという合意が進む中でも、日本政府は海外のLNGやガスインフラへの資金提供を継続しています。G7の合意に反して、日本は石油・ガス事業への資金提供を続けています。
日本による化石燃料支援は、気候目標の達成を妨げ、地球環境と私たちの社会にリスクをもたらしています。


