MUFGの投資家の皆さまへ
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)がパリ協定の目標に沿って投融資をすることがなぜ重要なのか、投資家説明資料をご覧ください。
日本最大の銀行であるMUFGは、2050年までに投融資ポートフォリオの温室効果ガス排出量をネットゼロにすることを宣言しています。
脱炭素化実現へのコミットメントに反して、MUFGはアジア最大の化石燃料への資金提供者です。そして、地域や先住民族の人権侵害にもつながることが指摘されている森林破壊のリスクがある産品セクターへ資金提供する最大の銀行の1つでもあります(化石燃料ファイナンス報告書, 森林と金融)。1.5度目標に整合しない化石燃料プロジェクトや違法な森林伐採に関連する企業に資金提供を続けることは、「2050年ネットゼロ」というMUFGのゴールと矛盾しています。(MUFG)
2015年、世界各国がパリ協定に合意し、産業革命前からの気温上昇を1.5℃に抑える努力を追求すると合意しました(UNFCCC)。
それから約10年で、パリ協定は世界の市場を一変させました。化石燃料セクターの企業は現在、気候協定や脱炭素化の潮流、環境規制の変化に直面しており、資産の切り下げや座礁のリスクを抱えています。(Science Direct)
このように急速に変化する市場において、MUFGは2016年以降、化石燃料および森林破壊に関連するコモディティに3,135億米ドルを投資しています。(化石燃料ファイナンス報告書, 森林と金融データベース)
LNG(液化天然ガス):
MUFGはLNG事業に融資する世界最大の銀行の一つです。LNGの主成分は温室効果ガスのメタンで、二酸化炭素(CO2)よりも20年間で80倍の温室効果があります。(UNEP)例えばMUFGは、米国テキサス州「リオ・グランデ」LNG事業に融資しており、このプロジェクトは温室効果ガスの排出に加えて、法令違反の可能性が指摘され、物議を醸しています。(Sierra Club)もし建設されれば、先住民族の権利や地域住民の健康、絶滅危惧種に危害を加える可能性があります。LNG輸出基地2カ所からの排出が気候変動に与える影響は膨大で、石炭火力発電所52基分の排出量に相当します。(RAN, JACSESS)
パーム油など森林リスク産品:
MUFGは、森林リスク産品への最大の資金提供者の一つで、問題のあるパーム油や紙パルプ部門への資金提供を通して、東南アジアの熱帯林や泥炭地の森林破壊に加担しています。(森林と金融データベース)このような資金提供は、気候危機、生物多様性、先住民族コミュニティに影響を及ぼし、MUFG自身の保護価値の高い地域での森林伐採に関する方針に違反しています。(MUFG)2016年から2023年にかけて、MUFGは森林リスク産品向けに約58億ドルの融資・引受を行い、大手金融機関の資金提供額では世界12位でした。(森林と金融データベース)
MUFGによる投融資の懸念事項
1
違法行為に加担する可能性
MUFGが十分な投融資方針を示さなければ、気候変動や生態系破壊、人権侵害につながるセクターや地域の顧客への投融資は、違法行為に加担する可能性がある。(Mongabay)MUFGの現在の取締役会は、気候変動関連リスクを効果的に監督するために必要な専門性を有しているようには見受けられず、不十分な情報開示のままでは、株主は取締役会のコンピテンシーを評価することが難しい。
2
財務リスクと座礁資産
MUFGは、化石燃料および森林リスク産品セクターへの多額の投資により、財務リスクと、脱炭素化・持続可能性・環境規制の強化等の世界的潮流との逆行による座礁資産のリスクを抱えている。
3
気候への悪影響
MUFGのポートフォリオには、化石燃料セクターや森林破壊とつながりがある企業が依然として含まれており、気候危機と生物多様性損失の両方を、加速させている
4
コミュニティへの悪影響
MUFGの金融活動は、先住民族や最前線の地域社会の生活に大きな脅威を与えている。
SNSでシェアする