(出典:化石燃料ファイナンス成績表2021)

民間銀行

日本の三大銀行は、ガス、石炭、石油の世界最大級の資金提供者です。

化石燃料への資金提供において、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は世界第6位、みずほフィナンシャルグループ(みずほ)は世界第8位となっています。三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)は、パリ協定以降に化石燃料への融資を増やした唯一の日本のメガバンクとして一際目立っています。

三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行は、パリ協定以降に、赤道原則の下で化石燃料事業に世界最多件数の融資を行いました。 

みずほ、MUFG、SMBCグループは、2019年1月から2021年10月にかけて、石炭産業への融資を行った民間銀行の世界トップ3社にランクインしています。また、LNGに資金提供を行なった銀行上位10社にも入っています。日本の三大銀行は、コースタル・ガスリンク・パイプライン事業、LNGカナダ事業ブンアン2石炭火力発電事業、東アフリカ原油パイプライン(EACOP)など、最も物議を醸している化石燃料事業や先住民族の権利を侵害する事業に融資を行った、あるいは行うことを検討してきました。

350.org Japan, ウルゲワルド調査報告より図を作成

日本の三大銀行はいずれも、パリ協定の1.5度目標や、自らが掲げる2050年までに投融資ポートフォリオからの排出のネットゼロを達成するという長期目標に矛盾するにもかかわらず、化石燃料の拡大や森林破壊に対する資金提供を停止することを約束していません。また、1.5度目標に整合した化石燃料の段階的な廃止目標も約束していません。