報道関係者各位
2024年10月11日
本日、ラオスの首都ビエンチャンで開催されたアジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)首脳会合で発表されたAZEC首脳共同声明及び10年間の行動計画に対して、Fossil Free Japanコーリションのメンバーは、以下の意見を述べました。
ドゥウィ・サウン、WALHI(インドネシア環境フォーラム)、インフラ問題担当キャンペーナー
「石破首相は、再生可能エネルギーと省エネルギーの可能性を最大限に引き出すことの重要性と、気候変動対策の緊急性を強調してきました。しかし、石破首相は今日の声明で、地球や地域コミュニティの安全や幸福より、日本が化石燃料から得る利益を優先し続けることを示唆しました。」
ジェリー・アランセス、Center for Energy, Ecology, and Development(CEED)事務局長
「再生可能エネルギーへ迅速に移行しなければ、気候の破壊的状況は悪化し、不必要な死と破壊はさらに増えるでしょう。日本は、気候変動対策に注力する代わりに、化石燃料の使用を拡大させ、長引かせる、危険で汚い、高価な技術を売りつけ、貴重な時間と資源を浪費してきました。東南アジアには、潜在的な再生可能エネルギーが豊富に眠っています。日本が、脱炭素化と公正なエネルギー移行を真っ当に支援するのであれば、この地域の再生可能エネルギーの可能性を引き出すべきです。」
深草亜悠美、FoE Japan事務局次長
「日本はアジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)を大々的なグリーンウォッシングの手段として使っています。石破首相が温室効果ガス排出削減の重要性を語る一方で、日本はバイオマスやアンモニア混焼、水素や炭素回収・貯留(CCS)といった『誤った気候変動対策』を推進し、ガスや石炭の利用をむしろ拡大させ、長引かせようとしています。日本は企業利益のために、AZECの受入国の地域コミュニティや市民団体の声を一切聞かず、地域コミュニティや地球を危険に晒し、被害をもたらしています。」
ヒクマット・ソエリアタヌウィヤヤ、Oil Change International、シニア・パートナーシップ・アウトリーチ・オフィサー
「日本はアジアを誤った方向に導こうとしています。AZECは、汚いエネルギーへの依存を長引かせるだけでなく、気候変動の最前線に立つ人々の生活を危険にさらし、クリーンエネルギーへの進展を遅らせ、私たちを炭素集中型な未来に縛りつける恐れがあります。」
リディ・ナクピル、Asian Peoples’ Movement on Debt and Development(APMDD、債務と開発に関するアジアの民衆運動)、コーディネーター
「気候危機に対して緊急に行動しなければならないこの重要な局面で、化石燃料産業と日本などの政府は、人々と地球の長期的な生存よりも短期的な利益を優先し続けています。日本によるガスや石炭事業への支援は、人々や環境にさらなる悪影響をもたらし、世界が気候による大災害を防ぐために必要な、迅速で公平かつ公正な移行を遅らせます。」
エリン・ライアン、Solutions for Climate Australia(CANA)、シニア・インターナショナル・キャンペーナー
「洪水、熱波、干ばつなど、気候変動による影響の最前線にある国々は、再生可能エネルギーへの移行が緊急に必要だと把握しており、日本に助けを求めてきました。求めに対して、日本はAZECを利用し、化石燃料ガスの地域的役割を固定化し、再生可能エネルギーから目をそらすための高価で未検証の技術メニューを提供し、人々よりも日本企業の利益を優先しています。これは、再生可能エネルギーの可能性を最大限に引き出す、という石破首相の選挙中の発言とはかけ離れています。また、気候危機の悪化を避けるために科学的に必要で、東南アジアのコミュニティが求めている行動ともかけ離れています。」
※アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)がアジアのエネルギー転換を脅かす理由トップ4については、AZECの真の姿を参照してください。
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Oil Change International 担当:有馬牧子 makiko@oilchange.org